【テラ・ラボ】2021年4月17日放送分

大楽
おはようございます。FirstMaker~希望のストーリー~。大楽聡詞です。この番組は、新しい時代を切り開き、日本に新たな産業を起こそうとしている企業や研究者にスポットを当て、彼らが目指す未来をお聞きし、震災の復興、そして新しい産業のリアルタイムな情報をリスナーの皆さんに感じてもらおうという番組です。この放送は FM 岩手、Date FM エフエム仙台、ふくしま FM、LuckyFM茨城放送、bayfm、以上太平洋沿岸5局をネットして送りしていきます。

そして番組アシスタントはこの方です。

田巻果奈です。よろしくお願いします。

大楽
新年度が始まり半月ほど経ちましたが田巻さん、大学生活いかがでしょうか。

田巻
1年ぶりに友達にやっと会えて、もう会った時はちょっとウルッとしてしまいました。

大楽
そうですよね。

田巻
そうなんです。この春から大学4年生になったんですけれども、受講科目も決まりまして、ようやく授業もスタートしました。

大楽
ちなみになんですけど去年1年間で大学って行ったんですか。

田巻
人によると思うんですけど、私は一回だけ行きました。

大楽
1年間で1回。

田巻
人によると思うんですけど、1回も行ってない人もいると思います。

大楽
1年間そうやって大学3年生の時期を過ごして、今大学4年生になったわけですよね。残り1年間じゃないですか。これを達成したいとか何かこう次への目標っていうのは今現時点では決まってるんですか。

田巻
大学では主に経営学を勉強してまして、この番組でも日本に新たな産業を起こそうとしている方々のお話を直に聞くことができていて、社会への関心がすごく高まっています。こうした視野をこれからももっともっと広げて、多くの人に伝えられるようなお仕事をやっていきたいと思ってます。

大楽
希望に満ち溢れてるという感じですね今は。

田巻
そうですね。

大楽
是非注意してもらいたいことが1つだけあって、SNSの活用の仕方というのは今の若い人たちってみんな上手だなって思うんですけど、学生時代と社会人になった時とやはり使い方が変わってくると思うんですよね。で社会人になるとどうしても会社の一員になる人も多くなると思うので、その中で出していい情報と出しちゃいけない情報っていうのが出てくると思う。だからそれを注意して、SNSをうまく活用して社会人生活を送っていただきたいなと思いますね。

田巻
写真1つも責任重大ですもんね。

大楽
そうですね。例えば自分が新しいその会社の事業計画とか、どこどこ行きましたっていうのを出してしまうことによって、もしかしたらライバル会社にその情報が漏れてしまう可能性もあるじゃないですか。

田巻
そうですね。情報が出回るのが一番怖いですもんね。

大楽
そういったところを新社会人の方々も気をつけていただければと思います。

田巻
分かりました。ありがとうございます。

大楽
というわけで田巻さんがますます成長していますので、僕は温かく見守って、このラジオを通じて多くの人に日本の素晴らしい技術、そして特に福島を拠点とする企業の皆さんを紹介していきたいと思っています。二人で頑張っていきましょうね。

田巻
はい、頑張りましょう。

今日の話題:株式会社テラ・ラボ 松浦孝英さん

大楽
今月は過去の放送内容を振り返ってお届けしています。今週はドローンの開発に注力している企業、株式会社テラ・ラボさんをご紹介します。災害時に役立つドローンの開発をしている会社です。それでは改めて田巻さんからご紹介お願いします。

田巻
はい。株式会社テラ・ラボさんは無人航空機の設計開発の事業を行う、愛知県春日井市に本社を置く企業です。こちらのテラ・ラボさんは南相馬市の産業創造センターに開発拠点を持ち、無人飛行機を活用して災害発生時の情報収集などを計るサービスを展開されていらっしゃいます。お話を伺ったのは代表取締役の松浦孝英さん。松浦さんは中部大学の職員として公共政策を専門としながら、同時に中部大学国際 GIS センターの研究員として長距離無人航空機の研究も行うというユニークな経歴をお持ちです。その経歴がこのテラ・ラボさんの研究開発に生かされているというお話でした。ではご出演いただいた今年2月3月の放送から再編集でお届けします。どうぞ、お聞きください。

松浦さん
20代の頃はボランティア活動をやってたんですね。社会で起こる、「みんなが困ってる、それ何とかしようね」ってお互い助け合うっていう活動がずっと続いてたんですね。その最中に2011年の3月11日東日本大震災が起き、そのあたりから災害に向けて自分たちそこに住む住人がどう立ち向かうべきなのかということを考えるようになったんですね。
ボランティアというのは自主的に動くというキーワードになるんですけど、それを学文化する社会学と自分たちの住人目線から社会がどう在ったらいいか、それを政策としてどう置き換えていくかっていうのが今この政策では求められる分野になります。

ボランティア活動が軸となってたんですけども、世の中にニッチと言うか穴が開いてるっていう感覚をずっと思ってたんですよ。世の中に困ってる人たちがいるんです。困ってる人たちを救済する仕組みがない場合が多いんです。そこに目を当ててくと、ここってもっとこうあったらいいんじゃない、それをさらに調べてくと海外だとこんなことやってるよね、それって日本の社会制度に新しく入れてみたらいいんじゃないってこれを組み立てる話をしてたら、「それは社会学だし、公共政策だ」ってことをある専門の先生達に言われたんで、これを突き詰めてやってみようと思って。23歳ぐらいですね。

1人でやってる時はそこにまで気づかないんですけど、1人が2人になって、2人が10人になって100人になって、場合によってはイベントで1万人になってってやってくと、政策っていうよりは社会を変えるパワーがつくようになるんです。だから政治にもすごい関心があったし、選挙にもすごく関心が出るようになって、点が線でつながって面になっていくということです。

公共政策を専門に名古屋市の危機対策局という中で大学の研究員の立場で共同研究をするということを2016年からやってたんですけども、今名古屋市では何が起きてるかと言うとこれから南海トラフ地震はいつ起こるか、っていうことが言われてます。30年以内に80%の確率で起こるとか言われてるんですが、大規模な災害が中部地域だけじゃなくて全国にこれから襲いかかるんじゃないかと言われた時に、東日本大震災もそうですし阪神淡路大震災でもあの時に何が起きてたかってことを我々がもっと知らなければいけないと思うようになったんですね。東日本大震災の時にいち早く情報はちゃんと回収できてたのかどうかっていうのをちゃんと検証しましょうということを名古屋市に持ちかけたんです。それで表現的に適切かどうかはさておき我々がまず真っ先に話をしたのは、死亡者数ってのはちゃんと把握できてるのかどうか。行方不明者数はどういう風にカウントされてるのか。避難所はどれだけ収容ができててどこに行けば適切な情報があるのか。それはどのタイミングで役所も含めて皆さんが把握できたか、というタイムラインと時間軸を整理する作業をやりましょうっていう話をしてたんですね。

その細かい作業の初動の72時間で人の助かる数が大幅に変わるので、だから72時間、場合によっては24時間、数時間以内に情報を集めて全国から救助隊を送り込んですぐ動ければいいんですけど、情報が止まるんです、1回。遮断されるわけですね。災害が起きた場所が酷ければ酷いほどそこには空白の時間ができるんです。知らすことができない状態になる。だからその状態に陥ったその地域はすごく大災害が起きてるんだけど周りから知られずに数時間、時間が過ぎるわけですね。それを僕らはタイムラインって表現をするんですけども、南海トラフ地震が起こるとした場合に、我々はどう備えるべきかってのをちゃんと住人目線から考えましょうよっていう話を持ちかけて、正確な情報を出すことと、それをいかにそこに住む人たちに知らせることをやりたいと思うようになったんです。僕が無人航空機という分野に着手したのは、空から一気に情報を収集する方が情報が早いんじゃないっていう仮説はひとつ立てたんですね。じゃあ空ってどうやって情報収集してるのかっていうとこに行き着いたのが僕自身がこの研究を始めた最初のきっかけにはなってます。
今衛星を使ったりとか、あるいはヘリコプターとかで災害が起きたところで情報収集をするんですけども、そこに住む住人の人たちがその情報をすぐ見れてるかって言ったらそれはなかなか難しい。開示されないんですね。早いのはどっちかっていうと報道のほうですね。

大規模災害が起こると自衛隊の管制下に置かれるので、自由に飛べなくなるんです。救助が優先される。だから僕らは真っ先に、地震が発生した瞬間に高高度まで飛行機をあげて、情報収集し続ければその管制下に置かれなくなるから、いち早く誰よりも早く飛行機を上空に飛ばして全体の地図を作ったりとか、被災のレベルで一番酷いところを特定してそれを国に情報発信をして自衛隊派遣を1秒でも急いでもらうとか、そういうことをやるべきだっていうのを民間レベルで研究者として考えて動き出すようにしてたんですよね。

二次被害を防ぐための社会システムの中に我々が開発する長距離無人航空機っていうのを置き換えたいという風には考えました。無人飛行機というのはこの飛行機型ドローンで、固定翼機と我々読んでるんですけども、軽くてしなやかに作られてるんですが、(距離)500 km 以上飛ぶ飛行機として開発をされてます。東京から行くと福島まではゆうに行けます。マルチコプターと僕らは呼ぶんですけども、マルチコプター形のドローンと固定翼機型のドローンはまったく異質な分野になっていて、マルチコプターはどうしてもモーターがたくさん回りますからバッテリーたくさん食うんですよね。飛行機になってくると推進力あれば後はどんどんどんどん飛び続けることができるので、我々はマルチコプターよりも固定翼機の方が情報収集には向くと考えました。

私どもが福島に行くきっかけってのは自分たちで作っていなくてですね、長距離無人航空機っていうのを開発してはいたんですけども、当時愛知県を中心に講演活動していたんですね。たまさかそこに福島県の名古屋事務所の所長さんが来てくださってて、「松浦さん、実は福島でロボットテストフィールドができるので一度ちょっと見に行きませんか」という話だったんですね。「松浦さん、この飛行機を飛ばすには飛行場がいりますよね。福島ではそれを準備するので是非」と、こういう話だったので、何のことだろうかと最初思ってた。噂も聞いてたんですよ、そこに滑走路ができるっていうのは。でも聞けば聞くほど開発を後押しする開発に対しての――伴走支援って我々はいうんですけど――、支援策が非常にたくさん整ってるって話を後に聞いたので、我々はこの福島ロボットテストフィールドっていうところが自分らの拠点にすべき場所だっていうことを即座に決めることができましたよね。

実はその企業立地セミナーと呼ばれる2019年の2月のセミナーには参加したんですけどもこのとき実は原子力発電所の中を見る、そしてそこの地域にある工業団地を見る、でロボットテストフィールドを見るって3つのプログラムが組まれてたんですね。私はまず原子力発電所見た時に「この支援策の背景にはイノベーション、多くの人たちの復興に対する想いが詰まってる」って事を認識した瞬間だったんです。原子力災害で本当に町がまだ封鎖されてるところもありますけどもそれを乗り越えてイノベーションにかける想いってのがそこにある。実際にその工業団地を見た時にここに出店をすることによって、産業を作り出すだけじゃなくて、若い世代幸の働く場所を作る。でそれだけじゃなくて夢を作ってくってこういうことをやれるんであればこれは自分が復興支援にストレートに関わる良いきっかけだが思ったんです。3つめにはロボットテストフィールド見た時に「あ、僕らが必要な場所はこれです」って話になったんですね。世界中探しても産業拠点で飛行場が入る場所はないんですよ。ラジコン飛行場はあるんですよ。研究施設まではあるんですけど、それを産業利用で使っていい無人航空機用の滑走路は世界探してもあそこしかない。でしかもその真隣に工業団地があったからもう僕らはこの土地を僕ら絶対にここで工場を建てたいからって言って行ったその日に決めたんですね。
2月8日に地鎮祭をやって、この秋には竣工になりますけども、我々の拠点がそこに出来上がる。

南相馬市の復興工業団地というところに、今回横幅が60mで奥行きが20m の1200平米の工場が出来上がります。これは福島ロボットテストフィールドの走路に直結ができる格納庫県管制室になるんですけども、ここには大きく3つの特徴を設けています。まずは飛行機を当然飛ばせないといけないので格納庫の機能。ようするによりたくさんの機体が組み立てた状態で置いておける、常駐できるという意味合いで格納庫が整備されているんですけども、その他には中でその飛行機から得た情報を解析したりする管制室、そして危機対策室がそこの中に作ってあって、実はここの工場は何かあった時に緊急災害用の本部拠点になるような仕組みに今作ってあるんですね。仮に災害が起きた場合に、仮に我々が長距離無人航空機を飛ばすことができたら、どういう情報を得て誰にそれを発信していくかというのを想定していくのも、一つの役割だと思ってるんです。あらゆる災害で首相官邸での判断、現場での判断、現地で何が起こっているかという3側面で動くことになるので、それが今の我々の工場でしっかり監視ができてそれを様々な人たちに情報共有ができるシステムとして運用ができるようにただの工場じゃなくて災害対策本部になるようにしてあるんですよ。それがもう今年の秋にはもう竣工予定です。

大楽
この放送を収録したのが2月12日だったのですが実はその翌日2月13日にマグニチュード7.3の福島県沖地震が発生しました。松浦さんは翌朝2月14日の朝6時にヘリをチャーターし愛知から福島へ飛び、空から福島の被害状況を撮影。夜には南相馬市に空撮データを提供するという超スピード対応を実践されたんですね。というわけでこういったその時その時のフットワークの軽さと言うか対応力というのは、どうしても人の命がかかる時って大切ですよね。

田巻
そうですね、人命救助なので大事になってきますよね。

大楽
あの時におっしゃってたようにやはりスピードということも大切ですし、そのために自分たちがちゃんと日頃から何ができるかを考えてるとおっしゃった松田さんの言葉は僕すごく残ってるんですよね。田巻さんもどうですか、あの時のインタビューを今こう思い返してみて。

田巻
既に災害現場で本当に活用されてるんですよね。そこがもうすごいなと思いましたし、まさにリアルタイムな情報だなって思いました。

大楽
実はこのテラ・ラボさんなんですけど、今後ですね6月14日から16日に幕張メッセの方で日本最大のドローン国際展示会ってのがあるんですね。これ僕毎年すごい楽しみにして足を運んでいるんですけど、そこにテラ・ラボさんが出展されるそうなんですよ。

第6回ジャパンドローン
https://ssl.japan-drone.com/

田巻
すごいですね。

大楽
そしてその出展されるドローンというのが翼の長さが8 mサイズの固定翼機のモックアップ。これ通称ですね、名称がテラドルフィンという名前で、今現在福島県の小高区役所に展示してあるそうです。そしてそれ以外に4mサイズの固定翼開発機、このテラドルフィンも初展示されるということで、ぜひですねお時間のある方足を運んでいただければと思いますけどね。

田巻
我々も見に行きたいくらいですよね。

大楽
ぜひあの取材してくるのでこのラジオでお渡ししたいと思います。

田巻
楽しみですね。

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