【ホップジャパン】2021年1月30日放送分

大楽
おはようございます。FirstMaker~希望のストーリー~。大楽聡詞です。この番組は、新しい時代を切り開き日本に新たな産業を起こそうとしている企業や研究者にスポットを当て、彼らが目指す未来をお聞きし、震災の復興、そして新しい産業のリアルタイムな情報をリスナーの皆さんに感じてもらおうという番組です。

そして番組アシスタントはこの方です。

田巻果奈です。今週もよろしくお願いします。

よろしくお願いします。1月最後、ラストの週末となりました。まだまだ寒いですが、田巻さんはこの4月で大学4年生ですね。

そうなんです、4年です。

予定ではね。

予定では。

テストはもう終わったんですか。

終わりました無事に。

どうですか、進級できそうですか。

進級はできると思います。

なんだ。

何ですか。

いやいやごめん心の声がね、今ね。ちょっと出ちゃって

でも結果待ちなんで、成績の。少しでも良ければいいなあっていう。

じゃあ悪い可能性もある。

あるかもしれないですね。

まあとにかくね、このコロナの中で学生の皆さんとか、受験生のみなさん、そしてそれに関わる先生とかね、親御さんとかホント皆さん大変だと思いますけど、体調整えてこの時期を乗り切っていただきたいと思います。

皆さん一緒に乗り切っていきましょう。

田巻
今週はビールのお話です。福島県田村市にちょっと変わったビールメーカーが誕生しました。福島復興の鍵となる持続可能な社会をビールで展開されていらっしゃいます。ビールが鍵ってどういうことってなりますよね。早速お話を聞いていきましょう。

今日のゲスト:株式会社ホップジャパン 本間誠さん

大楽
今日は株式会社ホップジャパン代表取締役社長本間誠さんをお迎えしました。今回ですね、リモートでのご出演になります。本間さんよろしくお願いします。

本間さん
よろしくお願いします。

大楽
さて本間さん、今日はどちらから……これは地元の。

本間さん
ええ、福島県田村市のホップガーデンブルワリー兼ホップジャパンオフィス におります。

大楽
そうですか、お忙しい中ありがとうございます。早速本間さんのご紹介をさせていただきたいと思います。
株式会社ホップジャパン代表取締役本間誠さん。もともと東北電力にお勤めだった本間さんは休職制度を利用して2008年から2年間シアトルへ留学。帰国後1年経った2011年3月東日本大震災を被災。原発事故を目の当たりにしその後東北電力を退社。2015年好きなもので新しいことをして社会に貢献したいという思いで会社を設立。出身地の山形県でホップの委託栽培を始め、2018年福島県田村市に拠点を移します。そして昨年2020年11月1日に福島県田村市都路町の公共施設を市から譲渡され、改修しクラフトビール醸造所ホップガーデンブルワリーをオープンされました。

株式会社ホップジャパン
https://hopjapan.com/

ということなんですけど本間さん、2015年それまで勤められていた東北電力を退社されて会社を設立されたということなんですけど、やはり始めた当初って色々なご苦労ってありましたよね。

本間さん
ホップ栽培自体全然知識がなかったので、あとはその全て大手の生産者ということで新しくホップを作ってくれと言ってもまあどちらかというと門前払い的なところがありまして。ただ色々お話をしていく中でホップ栽培にも色々問題点があると。他の農業と同じように高齢化、70歳とか80歳ぐらいの方が軽トラックの荷台にリフトを積んでですね、そこに登ってもう6 M ぐらいのところで高所作業するという非常に大変な作業なんですね。その他にも色々結構大変な作業があって、後継者もなかなか育っていない状況ですので、もう自分の代で終わるんだみたいな形で、逆になんでホップなんかやるんやって最初そういう話だったんですけど。

大楽
そうなんですか。

本間さん
はい。今でこそあちこちで本当にホップ栽培を独立してこうやられる方がたくさんいるんですけど、当時はもう衰退する産業というような捉え方をされていたようですね。でその中でもあのまず協力していただけるという方がなかなか探すのに苦労したというところで、でも今言ったようなその課題が、と言いますか、大変な作業だっていうところがありましたので、その辺を少し一緒にこう課題解決するようなことがないかなと考えつつ、協力していただけることになったのが、事業が進むきっかけになりました。

大楽
じゃあ最初はあの仲間探しみたいなところから始まったんですかね。

本間さん
そうですねまさにそういう形です。

大楽
それが2015年2016年あたりですか。

本間さん
2015年ですね。一応やるという、その形に、2015年にはもう会社設立してるので、その前にですね、色々回っていた結果協力していただけることになったので始めたという部分もあります。

大楽
なるほど。でもあの本間さんはそのホップ栽培素人なのになんでここに行こうって思ったんですか。

本間
まずクラフトビールの仕事をしたいなということがありまして、その切り口として一次産業からというのがあったんですけど、クラフトビールを作りたいっていうところに至ったきっかけはあのアメリカに2年弱留学しておりましてその時に、それまではビールって、日本酒が大好きなので、水のようなビールは飲まなくてもいいという。

大楽
最初そういう感じだったんですね。

本間さん
はい。でもアメリカでその味わったビールがこんなに香りがあって味があって色んなスタイルがあるんだなーっていうので非常に感激しまして、でその味だけじゃなくてそのビールを取り巻く文化というか、まぁいろんなそのイベントごとに最後は締めはビールみたいな所があってですね。

大楽
締めはビールなんですね。

田巻
初めて聞きました。

本間さん
コンビニぐらいブルワリーがあるので。日本のコンビニくらい。

田巻
そうなんですか。

本間さん
例えば、もう平日であっても明日山に行こうとかハイキングとかよく行ってたんですけど、会社にも5時か6時ぐらいにもう行って午前中に仕事を切り上げて、午後から一緒にハイキングって、今日はここの山に行くからじゃあここのブルワリーで最後は飲むかみたいな感じで、なんかすごく日本のように決まりきっていなくて、それぞれこう人生を大いに楽しむっていうスタイルと、そのビールが結びついて本当に何かこう、ひととものとことをつなぐという広い意味でのビール文化に非常に感銘を受けて、なんかこういったことを日本でもやれないかなあということで当時の仲間と話してたんですけど。

大楽
それがの2008年シアトルに行かれた時ですよね。

本間さん
そうですね。

田巻
へえ、面白いですね。

大楽
その2015年からあのホップ栽培、ホップの委託栽培を始めて、福島の方で今回オープンされましたよね。これはホップ栽培だけではなくてやはりビール作り、クラフトビール作りたいっていうものがあったんですかね、本間さんの中に。

本間さん
元々クラフトビールを作りたいというのがあって、その切り口として一次産業のホップから始めたというところがありましたので、もちろん最終的にはビールを作りたいという目標があってのことだったんですけど。

大楽
なるほど。でその場所というのが福島県田村市の今お住まいになってる都路町になりましたけど、この都路を選ばれた理由っていうのは。

本間さん
はい。ちょっと事業も少し伸ばしたいと思った時に、ファンドの支援を得られることになりまして、そのファンドの母体が福島だったことから福島の方に本社を移したんですけれども。

大楽
そうなんですね。

本間さん
はい。その際に、でしたらもう福島でホップ栽培から始めたいということでホップを栽培していただけるところを探している過程で、復興庁の方から田村市をつないでいただいたというところで。当時のその副市長がすごいクラフトビールに造詣が深くて、ご自身もお好きでですね、「それは国際バイオ面白いね」と。「でもホップ作るだけじゃなくて、どうせだったらクラフトビールも醸造さんを作って地域を盛り上げましょう」というような話になって、どんどん話が進んでいったという感じです。

大楽
なるほど。後半は昨年オープンしたクラフトビール醸造所ホップガーデンブルワリーについて詳しくお話伺っていきたいと思います。

クラフトビール醸造所 ホップガーデンブルワリー

大楽
今週は株式会社ホップジャパン代表取締役本間誠さんにお話伺っています。現在本間さんは福島県田村市都路町の公共施設を市から譲渡され改修し、クラフトビール醸造所ホップガーデンブルワリーをオープンされていらっしゃいます。というわけで後半はですね、この醸造所について色々お伺いしていきたいと思うんですが、まずはのクラフトビールの醸造にあたって事業内容というのを簡単に教えていただいてもよろしいですか。

クラフトビール醸造所ホップガーデンブルワリー
https://hopjapan.com/about/

本間さん
はい。まずは田村市で委託農家さんが今3件いるんですけれども、そちらの方からホップを仕入れまして、その新鮮なホップを使ったビールを作っていると。このブルワリーのあるところがもともと自然公園のような形で東京ドーム一個ぶんぐらいあるところなんですね。

大楽
それは大きいですね。

本間さん
はい。震災後ほぼ使われなくなったので、そこをその復興庁の方のご紹介でブルワリーにしたらどうかという話があって、当初はすごい田舎にあるので、もう人も来ないようなところでビールが本当にあの事業できるのかというだいぶ反対もされたんですが、まあそういう復興のシンボルにもなるしと、なんとかこの都路を3年も避難区域になって人がいなかったので、なんとか活気を取り戻したいという人々の思いもありましたので、ここを何とかこの拠点にという意味もありまして、こちらで開いた経緯があるんですけど、このブルワリーを起点にこのグリーンパーク都路自体を色々活性化しようという取り組みまで今やっております。

大楽
なるほど。でもあのさっき本間さんのお話しされてたビールでこう人を繋ぎたいと言うかそういうのにすごく合ってますよね。

本間さん
そうなんですよ、まさに。最初はいろんなことまでは考えていなかったんですけど、徐々にそうした自分のこのライフワークとしてやりたかったようなものがどんどんつながってきたと言うか、まずはその人とことものが繋がるという部分。あと、小さい頃からちょっとこう環境に興味があったので、なんかこう地球に優しいこと、サステナブルな社会をつくりたいという想いがあってそれがこの自然の中でブルワリーを作るということによっていろいろ繋がってきました。

田巻
素敵ですね。

本間さん
例えばそのホップを作ってそれをビールにしてそれを飲んで楽しむ。で人を呼ぶ。でビールを作ったビールのカス、麦のカスとかは、近くの農家さんや畜産業者の方が引き取ってくれると。それがまた鶏の餌になって卵で帰ってくるというようなこの循環ができる。で、ほかにあるブルワリーはお金を出して廃棄物として麦のカスとか捨ててるんですね。

ホップ産業を中心とした循環型の社会へ前進する「ホップジャパン」
https://freshhop.jp/5406.html

大楽
そうなんですか。

本間さん
はい。あと例えばホップも生産したものを大量に乾燥して後はトラックで持ってって終わりなんですけど、生産者は何かこう工場の仕事みたいな感じで、作ったやりがいっていうのがなかなか得られないと言っているのも課題だったと思うんですが、それがこういう同じ地域でやることによって、実際作ったホップがビールになってると。それを楽しんでくれているということが見えれば、生産者の喜びにもなるし、作る側としてもその生産の過程のフローを垣間見ることができるということで、この局面じゃなく常にそのプロセスが見えるんで、そこにこの人の心が繋がっている。でそこでまた感謝が生まれ、て物だけじゃない心の交流がそこにあると。今は何でも簡単に手に入る時代ですけど、そういう背景が見えるって言う事があまりにも少ないなと思ってて、こういうビールを使ってなんか本当に根本的なところを誰もが笑顔になれるビールで何となく分かりあえればいいなっていうふうに思ってやってるんですけど。

大楽
そうですね、すばらしいですね。まだまだ気になるお話がありますので、ぜひですね、来週伺っていきたいと思います。本間さん、来週もよろしくお願い致します。

本間さん
はい、よろしくお願いします。

エンディング

今週は株式会社ホップジャパン代表取締役本間誠さんをお迎えして、ビールが作る持続可能な社会のお話をお伺いしました。

さあ、初のリモート収録いかがでしたか。

画面越しからも伝わる本間さんの熱い思いにも感動してしまいました。

そうですね。あとやはり熱意があると仲間が仲間とか周りを引き寄せるんだなっていうのは思いましたね。

ほんとそうですね。

1人でシアトルに2年間行って帰って来られて、そこでホップ栽培してビール作ろうって思わないよ。

思わないですよね、普通なら。行動力があるんですかね。

すごいと思いますね。

見習いたいですね。

ビールで人をつないで町おこしみたいなことまでお話されてたじゃない。

そうですよね。あそこで循環させてるって言ってましたしね。

来週もね、どんなお話聞けるのか楽しみですね。

楽しみです。