【アンフィニ】2020年11月28日放送分

おはようございます。FirstMaker~希望のストーリー~。大楽聡詞です。この番組はふくしまFMと茨城放送の2局をネットしてお送りしていきます。新しい時代を切り開き、日本に新たな産業を起こそうとしている企業や研究者にスポットを当て、彼らが目指す未来をお聞きし、震災の復興、そして新しい産業のリアルタイムな情報を、リスナーの皆さんに感じてもらおうという番組です。

そして番組アシスタントはこの方です。

田巻果奈です。今週もよろしくお願いします。

大楽
よろしくおねがいします。
11月も最終週となりまして、どうですか。今月からラジオやって忙しくなってきたんじゃないですか。

田巻
確かに、そうですね。
この番組収録はじまって大学で学んでいることとか重なる部分がたくさんあって。ゲストの方とお話するのが楽しみでしょうがないですね。

大楽
結構充実してるんですか。

田巻
そうですね、色々考える機会も増えて、あっという間に時間が過ぎちゃいますね。

大楽
充実といえば、番組ウェブサイトも徐々に内容が充実してきています。初回ゲストのムラコシ精工の村越雄介さんのオンエアレポートですとか、そして今回のゲストアンフィニ株式会社 代表取締役社長 宮崎健治さんとの放送内容、先週の内容はもうすでにアップされています。是非ラジオと番組ウェブサイト両方合わせてご覧いただければと思います。

田巻
大楽さんと私のブログもこちらにアップされています是非アクセスしてください。

大楽
番組の感想もこちらからメールできますのでぜひお寄せください。

田巻
お待ちしております。

さて、東日本大震災から間もなく10年。福島や茨城でも新しい動きが進んでいます。また、被災した地の復興を支える企業や研究も広がってきているんです。この番組ではそうした未来ある活動を紹介していきます。是非この番組が皆さんの未来を創造するきっかけになれたらと思っています。

今日のゲスト:アンフィニ株式会社 宮崎健治さん

大楽
というわけで今週も先週に引き続きアンフィニ株式会社代表取締役社長宮崎健治さんをゲストにお招きして先週のお話の続きをお聞きしましょう。宮崎さんよろしくお願いします。

宮崎健治さん

よろしくお願いします。

アンフィニ株式会社
https://infinigroup.co.jp/

大楽
さて先週は福島の方で事業を行ってふるさと納税をされてたってお話をされてたんですけど、

何で本社が大阪なのに福島なんですか。

宮崎さん
ご存じのように我々は在阪企業なんですけど、従業員のほとんどが阪神大震災を経験してまして我々も。そんな経験からですね、東日本大震災の被害を特に福島県というのは地震と津波と原発って三つの被害ですね、一番大きな被害を受けたというところで、エネルギー事業者として何か復興のお手伝いできるんじゃないか、そういう使命感だけで右も左も分からず福島県に出てきました。

田巻
そうだったんですか。

大楽
通常大阪だったら、東京とかで事業されるならわかります、関東エリア。それが福島で、正直わざわざ来て頂いたみたいなところが僕はやっぱり地元福島なのであるので、なぜこう福島だったんだろうなあっていうのが一番最初に思ったんですよね。

宮崎さん
そうですね、我々もその阪神大震災の時には全国から本当に温かい支援を皆さんから頂いてその時の思い出も当然ありますし、まあそういうエネルギーの事故があった地域ですから、我々エネルギー事業者として必ずお手伝いできるところがあるし。

大楽
そういったことがあって福島のほうで。
福島県自体があの福島県スマートコミュニティ構築支援事業というのを行っておりまして、そこで来ていただいたということですよね。

福島県スマートコミュニティ構築支援事業
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11025c/pre-fs.html

宮崎さん
そうですね。そういうことで福島県に工場を設立してですね、またそれが地元の雇用、雇用の回復に繋がったりとか、ひいては県内の再生エネルギーの普及へ寄与したりとか、最終的には県内の経済活動の寄与に繋がっていくということで、福島の復興をお手伝いをできるんじゃないかっていうところで我々は今活動をまさにやってるとこですね。

大楽
ありがたいですね。具体的にはどのような、何を今福島県のほうでされてるんですか。

宮崎さん
今は我々の工場がある福島県楢葉町ですね。ああいうところで例えば復興商店笑ふるタウンという商業施設なんかでの災害公営住宅140棟くらいに、太陽光と蓄電池を全部導入させて頂いて電気の供給もまちづくり会社と一緒に我々がアグリゲーションさせて頂いて、皆さんの暮らしを電気で支えるというような活動、ふるさと納税だとか。

楢葉ふるさと納税
https://narahamirai.com/overview/nouzei/

【各種メディアでご紹介いただきました!】 福島県楢葉町「スマコミ」本格稼働! 【電気のふるさと納税】弊社が再エネ電気をふるさと納税返礼品として提供! – アンフィニ株式会社
https://infinigroup.co.jp/topics/?p=1139

また福島県が今進めている2040年の県内の需要の100%相当再生可能エネルギーで賄うっていうところに対してもいろんな自治体さんに対して我々ができることのご提案をさせていただこうと。
ただ工業製品のメーカーというだけではなくて、そのメーカーたる所以としてサービスだとか、我々OMって言うんですけど、オペレーションアンドメンテナンスっていうんですけど、要は作るだけではなくてオペレーションもお手伝いして、しかも普段からメンテナンスもやらしてもらって。専門性の高いものですから電気って言うのは。ですから使用される方のご負担にならないように、我々は作りっぱなしではなくて最後までしっかりとアグリゲーションしていくっていうのを。

大楽
フォローしてくれるっていうことですよね。生活すべてのところですよね。すごい取り組みですね。

宮崎さん
そういう取り組みをやってますね。

大楽
で、この太陽光パネルって国内最大規模なんですよね。

宮崎さん
そうですね、生産工場としては、残存メーカーとしては国内最大級ですね今は。大手複合メーカーの4大メーカーさん側でもっと大きな工場、昔はお持ちになっておりましたけど、ほとんどがもう今中国にOEMっていう形になったので、たまたまうちが残ったと。

大楽
でも、日本って元々は太陽光発電では……

宮崎さん
パイオニアですよ。

大楽
ですよね。なぜこういう状況になってしまったのかなって。

宮崎さん
これは中国の国策で、やはり中国が工業製品を大量生産して、それを全国・全世界にやっぱり発信していくとですね、我々のコストでは到底かなわないような。人件費、材料費、いろんなものをですね積み上げて価格を決めるんですけど、到底敵わないっていうのが日本のメーカーの実情ではありますね。価格だけでは。

大楽
確かに僕が子供の頃っていうのはメイドインジャパンのものっていっぱい目にしたと思うんですよ。それがやはり悲しいかなメイドインジャパンのものがすごく少なくなってきている。

宮崎さん
おっしゃる通りですね。
我々はよく海外に営業にも行ってたんですけど、海外に行って一番よく判るのが空港で、いろんなハブ空港に行っていろんな広告が出てますよね。
でも今海外に行ってよく言われるのは「宮崎、どうして日本のメーカーはもう今看板が出てない。もう作ってないの」みたいな。ほとんどが韓国だとか中国だとかアメリカだとかっていう看板しかもう見ないですね。これ悲しいことですね。

大楽
悲しいですよね。

宮崎さん
だからものづくり日本っていうのはもともとは完成したものを作っていた日本が、いつのまにかパーツを作る日本になっちゃいましたね。

大楽
メインなところではなくなってるって事ですよね。

宮崎さん
その商品の中の核の部分は日本は多分強いと思うんですよ。ものすごく繊細な技術を持ってるので。それがなかったら商品にはならないんだけども、でも結局商品っていうのは日本では作られてないってのが現状じゃないでしょうか。

大楽
なるほど。そういう中にやはり、語弊があるかもしれないですけど戦いを挑んで、対世界っていうのに打って出るっていう気持ちではあるんですかそれは。

宮崎さん
そうですね、それは我々が太陽光を海外に出しているのも、Made in 福島っていうのを広く届けたいなと実はそういう思いがあって。うちの商品の箱にはMade in 福島と書いてある。敢えて、メイドインジャパンではなくて福島と書けと。

大楽
それはもう福島県民としては本当ありがたいというか。

田巻
誇りですね。


大楽
今週はアンフィニ株式会社代表取締役社長宮崎健治さんをお迎えしています。
宮崎社長が福島の未来、どのように思い描いているのか、この辺りちょっとお伺いしてもよろしいですか。

宮崎さん
先日の菅総理の就任書簡にもあったと思うんですけど、日本としても2050年までに脱炭素社会の実現が掲げられたというふうなことはニュースにもよくになってると思うんですけども、

令和2年10月26日 第二百山回国会における菅内閣総理大臣所信表明演説
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2020/1026shoshinhyomei.html

国の指針がですね、そのように改められた中で、実際福島県においても再生可能エネルギー推進ビジョンで、2040年に福島県の県内での需要の100%相当再生可能エネルギーで生み出すっていうことを目標に推進活動が今行われてるんですけど、まぁ実際には我々福島県内でもやってるんですけど、2020年は想定を上回る普及率ということでグッドニュースが福島県からは出てるですよ実は。

福島県再生可能エネルギー推進ビジョン
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/energy56.html

出てるんですが、ここからが非常に難しくなってくるところで、今まではだからそういう太陽光の発電、大きな発電所なんかを色んなところにつくっていってたので、どんどんどんどん数字が上がっていくっていうことはあるんですけども、それがだんだんだんだん落ち着いてきたのでじゃあ次はどうなるかって言ったら、先ほど言ったみたいに住宅とかそういういろんなスペース、本当に利用できるスペースにこれからやっていかなきゃいけないっていう、まさにそこもまだCO2チェンジしなくちゃいけない状況になってきてるので、そこのところをですね、県内でも一番早くとりいれできるようにって言うことで、今我々はその普及活動に邁進してるところですね

大楽
具体的にはどういう。

宮崎さん
今とりあえず浜通りの双葉郡を中心に、2030年までに我々は ゼロカーボン、ノンカーボンの電気の自給自足の街にしませんかということで、今いろいろ町の人たちと言うか行政にですね、いろいろ話しかけていってます。

大楽
自分のところで、例えば屋根の上に太陽光パネルをおいて、1日365日24時間使う電気を自分の所でやりましょう、ということですよね。

宮崎さん
そうです。自家発電自家消費を。
国の指針でも多分あったと思うんですけど、まずは基礎自治体というか行政が、お手本じゃないですけど自家消費、自分たちの例えば役所とか公民館とか例えば集会場とかなんでもいいんですけど、そういうところの電気を自分たちで作って自分たちで使って、ていうのをまずやってもらって初めて、それでその町に住んでる人たちも自分たちの作った電気で自分たちも暮らそうよっていう思いになると思うんですね。
そのためにアクションプランを立てましょうということで、2030年までのアクションプランっていうのを弊社が独自に考えさせて頂いて、色々一つ一つ長の方に一個ずつ今プレゼンテーションさせて頂いて。

大楽
具体的に今お話しいただいてますけど、なんか気の遠くなるような話というか。一人一人にお話しするの大変じゃないですか。

宮崎さん
大変です。

大楽
分からない人に知ってもらうのって一番大変じゃないですか。

宮崎さん
ですからこそ、一番最後はやはり住民の方に周知していただくことが一番大事だと思いますけど、それは当然今お話あったみたいに一人一人へ当然届けられないじゃないですか、声が。だからまずは自治体でやってもらう。それこそおらが村の電気が、役所の電気がどこで作られてるかってことを少しでも皆さんが何かのきっかけでわかってもらえると考える機会っていうのは出てくる。そうすることによってもっともっとあの一般の人たちにも普及するんじゃないかってこういう作戦しかないと思いますよね。
まあ市民生活、皆さんの生活に対してサポート全然できてますよね、電気を変えたけどっていう所をまず見てもらった上で、じゃあ私たちの電気も考えてみたらどうですかっていうきっかけ。

大楽
一つ一つの不安を払拭しながらっていうことですね。

宮崎さん
そうですね。

大楽
大変な作業ですね。まずは30年浜通り、40年福島、そして50年日本ということですもんね。

宮崎さん
そうです。

大楽
いやあ宮崎さん本当に頑張ってください。お願いします。

宮崎さん
いやいや私だけじゃ到底不念ですよ。何かのお役に立てればと思ってます。

大楽
最後に、(スタジオにいる)僕たちは色んなパワーを今いただいたと思うんですけど、新しい地方を作るために産業を起こそうとしてる人、田巻さんのように若い人とか、学生の人たちに向けてメッセージをお願いしてよろしいですか。

宮崎さん
そんなに偉そうなこと言えないんですけど、とにかく本当にたった一回の人生ですから失敗を恐れず、――まあ日本で失敗したら結構痛い目にあっちゃうんですけど、でも若い時の失敗は絶対に吸収できる僕は思ってるんですね。だからどんどんどんどん年を重ねることによってやっぱりそのチャレンジスピリッツってなくなってくるので。
ちょっと前の昔って40までは人生は足し算だっていうんですよ。足し算ていうのはいろんな情報経験、なんでもかんでもいいから足しちゃえと。それを過ぎてから次は人生は引き算にしていく。これはやる、これはやらない、というときにこれはやらないでおこうと。そういう引き算をしながら自分のその思いの熱いところだけを自分の時間に使っていくっていうのが人生の後半で。というふうに僕は思うんですね今でも。だから特に若い時はやらなくて後悔するよりもやって後悔したほうが百倍良いと思うんですね。

大楽
ぜひこれ聞いてる人、40歳まで本当に無駄なことは何もないんでトライしてほしいということですよね。

宮崎さん
そうですね。僕はそう思います。

大楽
二週に渡って貴重なお話頂きありがとうございました。
アンフィニ株式会社代表取締役宮崎健治さんでした。ありがとうございます。

宮崎さん
ありがとうございました。

エンディング

先週、今週とアンフィニ株式会社代表取締役社長宮崎健治さんをお迎えしました。

2週にわたってすごい濃い話をいただきました。

まさに濃厚でしたね。

2030年がノンカーボン浜通り、そしてその後2040年福島県全体で、その後が日本全国2050年ってことをおっしゃってましたよね。

そうですね、脱炭素社会。
ニュースで私も見てましたけど、何か実際”脱炭素”って言われて一般市民の方って何もしないじゃないですか。

そうだね、生活の中で、目の前のことに一生懸命なんだよね。

何もしないと思うんですけど、こうやって自分たちが知らないところでいろんな企業の方々が社会のために日本国民のために動いてるんだなって事を、私たちはラジオを通してしか伝えられないけど、全国の人に知ってほしいなって強く今日思いました。

そうですね。やっぱり一人一人の意識を変えることよって全体が変わってくるね。

ほんとですね。

一人の人が変わって、その周りが変わって、少しずつ波のようにと言うか水の水滴みたいな感じでね、広がってていただければと思いますね。

この番組では公式ウェブサイトもあります。ゲストのインタビューも文字で見ることができますので、ぜひ読んでいただきたいと思います。もちろん僕と玉置さんのブログも開設しております。また番組へのご意見ご感想もお寄せください。

1件のコメント

いつも、拝聴しています‼️
○質問
解体された、排気筒は今現在、何処に保管されているのですか?
又、高濃度の排気筒は、どう処理するのでしょうか‼️
福島県双葉郡民は、そこを知りたいのです‼️
マスコミでは、解体しましたで終わりです‼️

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