おはようございます。FirstMaker希望のストーリー。
大楽聡詞です。この番組はふくしま FMと茨城放送の2局をネットしてお送りしていきます。新しい時代を切り拓き日本に新たな産業を起こそうとしている企業や研究者にスポットを当て彼らが目指す未来をお聞きし震災の復興そして新しい産業のリアルタイムな情報をリスナーのみなさんに感じてもらおうと言う番組です。

田巻果奈です。今週もよろしくお願いします。
大楽
どうですか、周りの反響というのは。
田巻
ありましたね。みんな聞いたよってたくさん連絡いただきました。
大楽
よかったじゃないですか。
田巻
そうですね、久々の方もたくさんいて。
大楽
僕は高校の友達が「30年前はそんないい声してなかった」って言われて。
田巻
そうなんですか。
大楽
声って基本的には変わらないのになあと思いながら。あれ、どう聞いてたんだあいつって思ってましたね。そういうのもね、メッセージもどんどん届いています。今月からスタートしたばかりのこのウェブサイトなんですが、田巻さんのブログとか僕のブログってものもどんどんアップしていきますので、是非ご覧いただければと思います。
今日のゲスト:アンフィニ株式会社 宮崎健治さん
大楽
今週もゲストをお招きしました。今日のゲストはLink with the future~未来につながることをしよう~という理念のもと自然エネルギーの分野で活躍されています、まさにこの番組のテーマにふさわしい会社です。
それでは早速今日のゲストをお呼びしましょう。アンフィニ株式会社 代表取締役社長 宮崎健治さんにお越しいただきました。
宮崎さんよろしくお願いします。

宜しくお願いします。
大楽
宮崎さん、ちょっと(先ほど)お話を伺いしたんですけど、経歴がかなりユニークという。
宮崎さん
ですかね。はい。
大楽
元々この会社の前と言うのはどういったことをされてたんですか。
宮崎さん
ある方のカバン持ちをやったりとか、自分で起業もやってましたし、いろんな事業を展開した上で今に至るって感じですね。
大楽
この時点で二つ聞きたい事があって。ある方のカバン持ちの”ある方”と、起業してたってのを聞きたいなと。
宮崎さん
ある方ってのは、ミスター万博でも有名なんですけど、去年ちょっと亡くなられたんですけども堺屋太一先生。の、関西でカバン持ちを約10年くらいさせて頂いて。
大楽
僕も何冊か読ませてもらいました。そうなんですか。
宮崎さん
そうですね、ちょうど去年亡くなった時に、若い人がSNSで堺屋太一のことを知ってくれて先生のことをみんな書いてくれるんですけど、平成元年に『平成三十年』という本を出したんですよ。
未来予想のような本なんですけど、それが10個ぐらい平成30年にはこんな世の中になるよっていうことを書いてた中の、5つか6つが当たってたんですよ。
当たってたっていうか、趣味が統計学なので当然トレンドがわかってるんですよ。だからあたるって言うよりも予測値、なんですね。先生にとっては。
大楽
その方のそばに居られたということですよね。
堺屋さんにつく前というのは事業をされてたということですけど、どんな事業をされてたんですか。
宮崎さん
もともとは弱電っていう設備会社、家電量販店の例えばエアコンの取り付けとか、アンテナの取り付けとか、そういう取り付けの業務から配送業務、あとはそこからロジスティックって物流までだんだんだんだん視野を広げていってやってたんですね。
大楽
それもじゃあの今のアンフィニ株式会社に通じるところはありますよね。
宮崎さん
電気の関係で言うとそうですね。僕も電気工事士のライセンスを持ってるので、だから社長業やりながらでも現場のことも多少は理解できると。そういう強みあると思いますね。
大楽
そして今はアンフィニ株式会社の代表取締役ということで、今日来ていただいたわけなんですけど、まずはそのアンフィニ株式会社、簡単にご紹介させていただきたいと思います。
大阪府大阪市に本社を置き、太陽光発電、バイオマス発電、そして売電事業――これは電気を販売するということですね。この売電事業など再生可能エネルギーの事業展開をしている、エネルギーの総合企業です。2017年、福島県双葉郡楢葉町に国内最大級の太陽光パネル工場を建設。地域再生を目指し福島県を再生可能エネルギー事業の世界的な発信拠点とすべく今活動されているということですね。
アンフィニ株式会社
https://infinigroup.co.jp/
改めてこのアンフィニ株式会社の事業内容というのを詳しく伺ってもよろしいですか。
宮崎さん
弊社は今お話していただいたみたいな、再生可能エネルギーの総合企業として太陽光パネルの製造販売と、いわゆる新電力って言われる電気の小売事業ですね、をやってたりとか。あとは太陽光の自家発電所の所有とか、再生可能エネルギーを本当に総合的に取り扱ってるって言う感じで、発電所は太陽光発電のみならずバイオガスの発電所の事業にも取り組んでると。こういう感じのほとんど再生エネルギーのことはほぼ網羅してやってる。
大楽
2015年9月にあの国連のほうで採択されたSDGsがありまして、これは2030年までの15年間で達成する目標というのがあると思うんですけど、その中の一つが”エネルギーをみんなに、そしてクリーンに”という合言葉がありまして、それを取り組んでるということですよね。
SDGs総研 SDGsとは?
https://www.sdg-s.jp/about/
宮崎さん
全くその通りです。
大楽
今の田巻さんもちょうどそのSDGsに関しては大学で勉強されてるということで。
宮崎さん
素晴らしい。
田巻
まさにピンポイントでやってるんですよね。
大楽
今日一番最初に話した時に「私ちょっと聞きたいことがあります」ということで。
田巻
いいんですか?
SDGsとかCSRとか今多くの企業が皆さん取り組んでると思うんですけど、そのアンフィニの会社が他社には負けない強みと言うか、ここだけは負けないぞっていう、そういう強みを教えていただきたいなと思います。
宮崎さん
そうですね、国内で言うとやはり我々は福島県楢葉町に日本最大級のパネル工場、生産できる工場を持ってるっていうのがやっぱり弊社の一番の強みじゃないかなというふうに思います。あとは全国に対して電気の小売事業。新電力っていうのも実は電力の自由化が2016年からだったんですけども、弊社がスタートしたのはその1年前の2015年から実はスタートしまして。
大楽
早いですね。
宮崎
はい。新電力事業でもスタートはかなり早かった方だという風に思ってます。そういうところは強みですね。
大楽
後半詳しく伺っていきたいと思います。
宮崎
わかりました。
大楽
今週はアンフィニ株式会社 代表取締役社長 宮崎健治さんをお迎えしています。
宮崎さん先ほどは色々なお話をお伺いしたんですが、今後住宅用の太陽光発電っていうのはどういう風になっていくんですかね。
宮崎さん
そうですね、一言で申し上げると、これからの住宅の太陽光というのは自家消費に進んで行くと思います。
大楽
2009年に FIT制度というのが。
固定価格買取制度|なっとく!再生可能エネルギー 経済産業省 資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/
宮崎さん
そうですねFIT、フィットっていう制度が出たんですけど、あれは住宅の屋根とか色んな所に太陽光をつけて、余剰というか、売電をする。国が決めてくれた金額でそれを買ってもらうというそういうスキームだったんですけど。
大楽
固定価格買取制度。
宮崎さん
はい。それがFITっていうんですけど、それの価格は毎年毎年価格改定をされてて。
大楽
毎年なんですか。
宮崎さん
そうです。皆さんも聞いたことあるかもわかんないですけど、再エネ賦課金っていう電気料金の一番下のところに書いてある金額が、全国民が負担させられてる金額なんですね。それがやっぱり問題になって高いんじゃないかというとことで、高いっていうのは何でかって言うと買取価格が高いからみんなの負担も高くなる。だから買取価格を下げることによって国民の負担を下げましょうよっていう国の方針が元々あったみたいなんです。だからどんどんどんどん価格が下がってきた。
でも技術も日進月歩というか、コストがどんどんどんどん安くなるので、売るよりも使った方が得だよねって最近ようやくわかってきたんですよ、皆さんが。で、業界はそちらにシフト、メーカーとしては我々はそっちにシフトしてくと。
大楽
シフトしていくということはアンフィニ株式会社としてはどういった形、具体的にどういう動きで。
宮崎さん
今までは僕たちはメーカーですから、BtoBで代理店さんなんかに卸して、代理店さんなんかはエンドユーザーの人たちが例えばその自分たちで発電して売る、それこそFITですよね、FIT事業のためのマーケットってすごく多くて、そういうところにどんどんどんどんパネルを売ってたんですよ我々は。
大楽
じゃあもし僕が自分の家にパネルをつけて、そこでできた電気っていうの買っていただいてたってことですよね。
宮崎さん
そういうことですそういうことです。それのメーカーとして代理店さんを通してエンドユーザーさんにお届けしてたという状況なんですけど、そういうFITを使ったビジネスっていうのは今はほとんど成り立たなくなってきた。価格も安いですし。
大楽
なるほど。
宮崎さん
そうなってきたとき経済合理性が合わないですから、そうなってくるとそういうファンドの人達だとか売電をして事業する人たちっていうのは新しい新規参入はなくなってきて。
ところが再生エネルギーってもっと増やさなきゃいけないし、最近でいうとその一つのレジデンスの強化にも繋がるんですね、これまた後で言いますけど。そういう風になるので、だから太陽光というのはどんどん必要だよねと。で使って安いんだったら自分の家にもつけてくださいよ、商店にもつけてくださいよ、工場にもつけてくださいよっていう営業にうちの会社は変えていってるんですよ。それが去年今年――本当に本格的に動き出したのは今年ですよね。
大楽
太陽光っていうか電気ってなかなかたまらない、あの同時に使っていかないと意味をなさないじゃないですか。そのためにどういった設備というか。
宮崎さん
多分皆さんも聞いたことがあると思うんですけど、蓄電池のトップメーカーって言ったらテスラっていう、テスラモーターズっていうアメリカの電気自動車のメーカーが、電気自動車のみならず実はあそこは蓄電池を山ほど作ってる世界でもナンバーワンぐらいの企業なので、ああいうところがどんどんどんどん量販してたくさんいいもの作っていくと価格っていうのはブレイクしますから、そうすることによって今おっしゃってるみたいな、太陽光のような不安定な電気を、貯めて計画的に使っていくことによって安定していく。
テスラ Powerwall
https://www.tesla.com/ja_jp/powerwall
大楽
最近だとどうしても日本って災害が多くて、どうしても台風とかが来た時に皆さんが電気が使えないとか、そういったのがすごい困るじゃないですか。そういったのもやはり代わりになるということですか、蓄電って。
宮崎さん
まさにそうですね。だから蓄電池だけでしたらやっぱり電池としてですから、使っちゃうと無くなるじゃないですか。だから僕たちは創蓄セットって言うものを会社で。
アンフィニ株式会社
高効率太陽光発電+大容量蓄電池 創蓄システム「アンフィニ5G」
https://infinigroup.co.jp/topics/?p=1079
大楽
創蓄セット。
宮崎さん
そうです。創って貯める。創・蓄ですね。創って貯めて必要な時に使うという。
これを、今年弊社”防災元年”ということで僕がそのスローガンを立ち上げて謳ったんですけど、去年の台風19号とか21号とかああいう千葉での大規模停電を目の当たりにして、我々って瞬時に実は電気を作れる会社なんですね。太陽光パネルを太陽に向けるとすぐ電気が一瞬でできるんですよ。ところがニュースで毎日その停電してる人たちのご苦労を見ながら、何にもできなかったんですよ。
何のお手伝いもできなかったということで、これはいかんと思って、急遽商品開発の方に可搬型というかポータブルで太陽光ですぐに発電ができて、それを蓄電池に貯めて皆さんの携帯電話なんかの充電をバックアップしようというような商品を、去年のちょうど10月ぐらいに開発を指示して、今年の1月に出来て。
大容量簡易型ポータブル分散電源 リリーフエナジー[RE]
https://infinigroup.co.jp/topics/?p=1075
大楽
動き早いですね。
宮崎さん
もう早さがないと我々生きていけないので。全員野球じゃないですけど、全員で頑張ってそういうの作って。今各地色んな自治体さんのほうと防災協定を結んだりとかやって、一応もしものときに備えようってことで色々協力させていただいてます。
大楽
アンフィニ株式会社としては全国に電気をっていうのは。
宮崎さん
そうですね、先ほどの新電力事業というのは沖縄県を除いて全国、北海道から九州までお届けしています。
大楽
そんな中新しい取り組み、やはりされてるって思ったのが、この”再生エネルギー電気をふるさと納税”というのをちょっと見たんですけれど、これどういうことなんですか内容的には。
宮崎さん
これは我々が今アグリゲートさせて頂いてるっていうか、電気のコントロールをさせて頂いているのが福島県楢葉町にある災害復興住宅を含めた商業施設笑ふるタウンというところなんですけども、そこの商業施設の屋根とか住宅なんかに太陽光と蓄電池を全部置いて、そこで先ほど言ったみたいに発電してそれを貯めて、人が使ったり商業施設が使ったりとかしてそれ以外の残った電気を蓄電池に貯めてとかいうコントロールをしてるんですけど、それでもまだ余る電気がある。
大楽
あるんですか。
宮崎さん
その余った電気をふるさと納税の返礼品にしましょうと。だから完全ノンカーボンなんですよ。要は意識の高い人が例えばふるさと納税してくれて、「俺は CO2を出さない電気が欲しいや」となったら、でも電気に色も匂いもないから分かんないじゃないですか。けどそういうしっかりとしたエビデンスのあるものをお届けすることができるんですよ。
田巻
電気を届けるってことはその装置ごと送るってことですか。
宮崎さん
じゃないんですよ。
電気っていうのは皆さんでわかりやすくいうと携帯電話と一緒で、例えば仮に SIM フリーとして端末があるじゃないですか。例えばA社から B 社にキャリアを変える時も SIM 入れ替えるだけじゃないですか。っていう作業を我々が中でするだけで実際エンドユーザー様は何もしないんです。
大楽
携帯だとインターネットは通じるし電話も通常通りできるけど、ただメーカーというかそちらのほうで変わってるだけですもんね。
宮崎さん
そういうことです。だからインフラは変わらないですよ。
大楽
こちら側としてはサービス自体は全く変わらないということですよね。
宮崎さん
唯一変わるのは、請求書がなんとか電気からなんとか電気に、の違いで請求が来るだけで。
田巻
ちょっと安くなったなみたいな。電気が。
宮崎さん
例えば再生エネルギーの電気を使ったからといって、たまにこう電気が暗くなったりとかたまに使えなくなったりっていうことは日本ではないです。
大楽
じゃあそこはもう完全に安定してるという。
宮崎さん
完全に担保されてます。
大楽
なるほどそういうのもあるんですね。ありがとうございます。
先ほども出ました楢葉のそういった事業もあるかと思いますので、それはまた来週、宮崎さんにお話をお伺いしていきたいと思います。来週もよろしくお願いいたします。
宮崎さん
よろしくお願いします。
エンディング
今週はアンフィニ株式会社代表取締役社長宮崎健治さんをお迎えしました。

田巻さんはどうだったでしょうか。

あんなに挑戦を恐れないで飛び込む人っているんだなって思いましたね。普通の人だったらなかなかそう思ったとしても行動に移せないなと思って。その行動力。

来週はそこら辺をもう少し深堀して聞いていきたいと思います。
そろそろ時間となりましたまた来週この時間にお耳にかかりたいと思います。
お相手は大楽聡詞と

田巻果奈でした。
そして番組アシスタントはこの方です。