【インターステラテクノロジズが切り拓く宇宙産業と福島】2022年3月26日放送分

田巻

今回も、インターステラテクノロジズ株式会社 社長室室長 植松千春さんにお話伺っていきます。

大楽

先週は会社の事業内容や、福島との関わりについて伺いました!

今週は植松さんのお人柄にも触れていきたいと思います!

植松さん、よろしくお願いします!

植松さん

よろしくお願いします!

インターステラテクノロジズ株式会社 社長室室長 植松千春さん

インターステラテクノロジズ株式会社 – Interstellar Technologies Inc. (istellartech.com)


植松さんの経歴

大楽

植松さんは、インターステラテクノロジズ株式会社の社長室室長ということですが、どんな業務をされるんですか?

植松さん

そうですね、業務…例えば開発だったりとか管理みたいな、仕事にいわゆるラベルががつくと思うんですけども、そのラベルがつかない仕事を全部やってます。

大楽

えっ…?

植松さん

基本何でもやってます(笑)何でも屋さんです!

大楽

でも僕たちの感覚だと、室長というと結構上の立場の人なのに…なんでもなんですか?

植松さん

やっぱりベンチャー企業って、今は80人になりましたけれども、それぞれが必要なところで必要なだけ動くと言うか、足りないところにいかに入れるかってのはすごく大事なところなので。

ある意味私としては、社長室っていうなんだかすごい名前はついてますけれども、もう本当に何でも足りないところにスッと入るお助けマンみたいな感じでそれぞれやらして頂いてる感じですね。

田巻

器用なんですね!

大楽

器用ですし全てを把握していないとだめですよね!

植松さん

確かにそうなんですけども…(笑)

インターステラテクノロジズ 植松さん

大楽

そもそも、この会社に入社されたきっかけってなんですか?

植松さん

なんか面白そうだなというところがまず一番大きなところで、なんかスッと入っちゃったんですけども(笑)

元々、大学時代に、ロケットを作るサークルってのがあるんですけど…。

大楽

ロケットを作るサークルがあるんですか⁉

植松さん

そうなんですよ!

ロケットを作るサークルが全国に今でも十数ヶ所とか数大学で行ってるところがあってですね。もちろん大きなロケットではなくて、直径が大体15㎝くらいで長さ2mぐらいのロケットが多いんですけども。

そういうロケットを作るサークルにいて。うちの社長の稲川も、そういうサークル出身だったんですけれども、そういうところでうちの社長と知り合って。

社長は先に社員1号としてインターステラテクノロジズに入るんですけれども。そこから大体4年ぐらい経った後、私が所属していたロケットサークルが北海道大樹町という、まさにうちの本社があるところで打ち上げを毎年行ってたんです。そこで役場さんだったり警察さんに、こういった打ち上げをしに行くのでよろしくお願いしますって挨拶した時に、ふらっとちょっと手伝いに行ってもいいですかというかたちで。

まだ当時社員も5人ぐらいしかいなかった頃、手伝いに行ったら「MOMO」っていう今打ち上がってる観測ロケットの一番初めのプロトタイプのエンジンを作るタイミングで。本当に猫の手も借りたい状態で当時めちゃめちゃ忙しかったんですけれども。そこにふっと入って手伝ったら、めちゃめちゃそこが楽しくてですね。自分がこれまでやってきたスキルも活かせるし、かつこの民間ロケット開発の最前線にぽーんと突っ込まれてやらせてもらえるなーっていうふうにその時感じて。

これやっぱり今入んないと面白くないなと思って、ここで働かせてくださいと。社長に直談判をして。お前は何ができるんだと言われて、何でもやります!っていう感じで(笑)

田巻

まさにいまそうなってますよね!(笑)

大楽

初心は変わっていないということですね!

©インターステラテクノロジズ

田巻

会社のどんなところに魅力を感じますか?

植松さん

全部自分たちでやっているというのがすごく大きなところで。大きなものを作るとか、企業がどんどん大きくなってくると自分が関われる範囲ってものすごく狭くなっちゃうんですよね。

例えば「このシステムのこの部品のここをやってます」みたいな時に、全体像が見えるってなかなか難しいと思うんですけども。うちの場合だったら、例えば隣の部署行けばエンジン作ってる人たちがいるし、隣のところに行けば基盤作ってる人たちがいるしと、まさに全部自社でやってるっていうところもあるので。本当に開発から製造・運用まで一貫して行っていて全部見れるっていうところが、私としては一番魅力的かなと思っています。

©インターステラテクノロジズ

インターステラテクノロジズ|note


宇宙をもっと身近に!インターステラテクノロジズの未来

田巻

植松さんの描くインターステラテクノロジズテクノロジの未来を教えてください!

植松さん

私たち、会社のビジョンとして「宇宙をより身近に」というところで掲げているんですけれども。

まさに民間としてロケットをどんどん打ち上げていく世界を作っていきたいと思っておりまして。まず近いところですと、今研究開発を進めている「ZERO」っていうロケットを2023年度末、2024年3月ぐらいに打ち上げをしたいと思っています。

©インターステラテクノロジズ

大楽

いまはどのぐらいの頻度で打ち上げてるんですか?

植松さん

小さい方の観測ロケット「MOMO」の方ですと、年間数機打ち上げをしてるようなかたちですね。これが2024年に「ZERO」が打ち上がってくると、年間1機、年間2機、5機、10機…という形でどんどんどんどん増やしていって、本当に週に1回とか打ち上げができるような形で打ち上げ回数を増やしてきたいと思っています。

大楽

へぇー…今週もう月曜日だ…じゃあもうそろそろ打ち上げだっていう時が来るかもしれないと!

植松さん

そうですね!毎週水曜日打ち上げの日だったなーみたいな、大変なんだよなーみたいな(笑)

大楽

すごいなあ!

田巻

いまラジオを聴いていて、民間ロケットの開発を応援したいっていう方が絶対いらっしゃると思うんですけど、そういう方はどのようなかたちで応援できるんですか?

植松さん

うちの会社はファンクラブという形で…。

大楽

ファンクラブがあるんですか!

田巻

すごい!

大楽

特典ってあるんですか⁉

植松さん

ファンクラブに入ると、一般には出していない情報や写真だったりを月一回アップロードさせて頂いて、情報が見れたりとか。あとは1年に何回か交流会をやらせていただいたりとか。

©インターステラテクノロジズ

宇宙へのチャレンジを共に歩む!なつのロケット団ファンクラブ会員募集! CAMPFIREコミュニティ (camp-fire.jp)

あと最近だと、ふるさと納税で応援するプロジェクトっていうのが立ち上がっていて。ふるさと納税していただくとロケットの開発の資金の一部になったりとか、あとは射場、打ち上げるための場所を作るための費用になったりとか。ふるさと納税で応援するっていうのもできるようになってます。

大楽

それは北海道の大樹町の方ですか?

植松さん

北海道大樹町ですね。

大楽

福島県と一緒に描く未来について、教えていただいてもよろしいでしょうか。

植松さん

私ども、いま福島で開発を進めさせていただいておりますけれども。

県の方と話していても、航空産業はあるけれども宇宙産業はなかなか少ないっていう相談を受けたところもやっぱりあって。福島が宇宙として盛り上がるための起爆剤としては、僕らが活躍できればなと思っておりますし。ロケット自体は部品の点数もたくさんありますし、オールジャパンで開発していくと思うんですけれども、その中でも福島の業者さんと共に歩みながら、ここのこの部品に関してはメイドイン福島だぞ、みたいなところをたくさん増やしたい。で、一緒にロケット開発を歩んでいけたらなと思ってます。

大楽

ぜひ頑張ってもらいたいですね!

田巻

メイドイン福島を広げていって欲しいですね!

©インターステラテクノロジズ

田巻

日本の民間ロケット開発のこれからについて教えてください!

植松さん

やっぱりロケットって、宇宙開発を進めるためのインフラのひとつなんですよ。人工衛星を使って、GPSのサービスだったりとか。リモートセンシングって言って、カメラで地上の映像を計ってそれを送信したりとか。そういうサービスがありますけれども、これは人工衛星が何かをしてサービスをしてるんですけども、その人工衛星を打ち上げるためにはロケットがないと打ち上がらないんですよね。

いま人工衛星を打ち上げるための手段として、唯一無二の手段なので。で、そのロケットがやっぱり国のロケットだけじゃなくて、民間でたくさん数が出てくる、安く高頻度で打ち上げができるような世の中にならないと宇宙産業って盛り上がらないと思っていて。

そのためにも僕らだったり、国内他にも数社ありますけれども、そういうところが切磋琢磨しながら、よりたくさんより安く品質も良くロケットが打ち上がるような時代が来れば、まさに日本は宇宙産業として戦っていける数少ない国だと思っていますので。

日本を盛り上げていくための一つの産業になるのかなと思っています。

©インターステラテクノロジズ

二週に渡って、インターステラテクノロジズ株式会社 社長室室長 植松千春さんにお話伺いました。

ありがとうございました!!

編集後記

インターステラテクノロジズ 社長室 室長の植松さん。入社のきっかけは観測ロケット「MOMO」プロトタイプのエンジン製造のお手伝い。自身のロケットを作るサークルでの経験を活かし、民間ロケット開発の最前線に立てることに面白さを感じた。

ロケットの開発から製造・運用まで一貫して行っており、かつ全部見ることができるのが民間ロケット開発企業であるインターステラテクノロジズの魅力。
ファンクラブ「なつのロケット団」やふるさと納税を活用して応援することができる。

いま人工衛星を打ち上げる唯一無二の手段であるロケットを、よりたくさん、より安く、そしてより品質を高く打ち上げる時代を目指す。日本で、福島で宇宙産業をもっと盛り上げるべく、メイドイン福島の部品の活躍の舞台を広げていく。

宇宙をより身近なものに、そして宇宙産業をもっと盛り上げるべく、週1回ペースのロケット打ち上げを目指したいと語る植松さん。植松さんのポジティブさの中に、チャレンジを積み重ね宇宙と未来を切り拓こうとする熱意と信念を感じた収録でした。

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