【そうまIHIグリーンエネルギーセンターに注目!】2021年10月2日放送分

   

今回のゲスト:株式会社IHI 技術開発本部ソリューション統括本部ソリューションエンジニアリング部 部長 中島精一さん

田巻

今回は…

「そうまIHIグリーンエネルギーセンターに注目」です!

福島県相馬市にある、そうまIHIグリーンエネルギーセンター。

あの株式会社IHIスマートコミュニティの推進研究のため設立された施設なんです。

大楽

スマートコミュニティ」というのは、家庭やビル、交通システムをITネットワークでつなげて、その地域でエネルギーを有効活用するこれからの社会システムのことです。

【石川和男さんから学ぶ水素エネルギーと「スマートコミュニティ」】2021年7月17日放送分

大楽

福島県内では再生可能エネルギー水素エネルギー地域で効率的に利用する事業が各地で進められているんですよね!

田巻

今回ご紹介する「そうま IHI グリーンエネルギーセンター」は、その最先端の研究を行っている施設です。気になりますよね!
詳しい話聞いていきたいと思います!

「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」の運営に携わる、株式会社IHI 技術開発本部 ソリューション統括本部 ソリューションエンジニアリング部 部長 中島精一さんにお越しいただきました。

中島さん、よろしくお願いいたします。

中島さん

よろしくお願いします。

株式会社IHI 中島さん

株式会社IHI について

田巻

そうまIHI グリーンエネルギーセンターのお話の前に…株式会社 IHI について少しご紹介していきます。

ご存知の方も多いと思いますが、テレビ CM で『技術といえば IHI』 のしりとりをする、ものすごい歴史と規模を誇る会社さんですよね!

株式会社IHI 動画ライブラリ

https://www.ihi.co.jp/ihi/company/gallery/

大楽

株式会社 IHI さんについて調べてきました。

田巻

お願いします!

大楽

なんとですね、ペリーが浦賀に来航した1853年に創業した会社なんですよ!

田巻

え!?もう170年くらい?すごいじゃないですか!

大楽

そしてつくったものなんですけど、東京タワー通天閣スカイツリー東京駅の丸の内駅舎明石海峡大橋など…

そうそうたる建設に関わってる会社なんですね!

田巻

日本が世界に誇る会社ですね!

大楽

中島さん、本当にいろんなことをされていますね!

そこで株式会社IHIさんの主な事業内容について教えていただけますか?

中島さん

はい。先ほどペリーの話が出てきましたけども、元々徳川幕府がペリーの船にびっくりして造船会社を作ろう、日本も鉄の船を造れるようにしようということで、造船会社としてスタートした会社なんですね。

田巻

へー!すごい歴史!

中島さん

造船会社はやめてしまってはいるんですけれども、今一番大きいのは航空宇宙事業飛行機のジェットエンジンを造っているのが、一番メインの事業になります。またロケットエンジンなどを作っている会社です。

大楽

地球を飛び出して宇宙までということですね!

中島さん

最近の話では「はやぶさ」。はやぶさのカプセルはIHIで作ってるものですね。

小惑星探査機「はやぶさ2」カプセルの帰還に貢献

https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2020/aeroengine_space_defense/1196970_1607.html

大楽

すごいですね…!

それ以外はどんなことをされているんでしょうか?

中島さん

それ以外だと、資源・エネルギー・環境事業として一番大きいのは発電所ですね。

あとは高炉とか…鉄を作る設備ですね。そういった鉄の構造物がメインで発展していった会社です。

それ以外には、普通の産業で使われている一般的な機械、例えばよく街中で見かけるのはタワーパーキングとか。世の中の機械は大体つくってると思います。

田巻

いやぁ…すごいなぁ…。

株式会社IHI

https://www.ihi.co.jp/

大楽

そんな中、中島さんが所属されているのは『ソリューション統括本部』…ちょっと難しいお名前かと思うんですけど、どういったことを行っているんですか?

中島さん

名前の通り、問題解決型で新しいビジネスをつくっていこうという部門になります。

先ほど言いましたけども、いろんなものをアジアの中でいろんな事業やっていて、例えば航空事業本部…ジェットエンジンを作ってるところと、エネルギー環境事業やってるところ、ほとんど別の会社みたいな…、お互いにお互いのコネクションがないようなところで、そこに横串というか、横をつなぐような部門としていくつかあるんですけど、その中の一つがソリューション統括本部になります。

例えば航空事業で持っている技術・やっていることと、エネルギー関係でやっている事業、持っている技術、この組み合わせで何か新しいビジネスがつくれたりできないかっていうのが基本的な事業、やることですね。

社内だけではなくて、例えば他の会社の持ってる技術と考えているノウハウ、これとなにかIHIの技術を組み合わせて新しいビジネスをつくることができないかっていうようなことをチャレンジしています。

大楽

今までで一番難しかった問題って何ですか?

中島さん

一番難しかった問題というのは…だいたい難しかった問題って事業にならない…(笑)

大楽

なるほど…!(笑)じゃあ事業になった中で一番難しかったのは…?

中島さん

事業になったっていうのは今のところ、エネルギー関係だと「そうまIHI グリーンエネルギーセンター」と、あとはバイオマス発電所を作るような事業ですね。

田巻

それが一番難しかった問題を乗り越えて形になったんですか?

中島さん

そうですね。

大楽

取り組んでから形になるまでどのくらいかかるんですか?

中島さん

3年くらいですかね。

大楽

3年って短い方なんですか?

中島さん

短いと思います。

田巻

へー!3年間考え続けるってことですよね。

中島さん

工事をするのは1年くらいですね。

大楽

長いものだと何年くらい考えるんですか?

中島さん

いやぁ…我々の部門はできてからまだ5、6年しか経ってないので…。

田巻

そうなんですね!

大楽

5、6年の間でどのくらい問題解決をされてきたんですか?

中島さん

いろいろまあ…そうですね…いくつあるでしょう?わからないですね(笑)

田巻

そんなにあるんですか⁉

中島さん

いやいやそんなにはないです(笑)

大楽

そんな中今現在、中島さんはそうまIHI グリーンエネルギーセンターでお仕事されてるんですよね。

そちらは後半の方でお伺いしたいと思います。


そうま IHI グリーンエネルギーセンター

大楽

ここからは福島での事業、「そうまIHI グリーンエネルギーセンター」について伺っていきたいと思うんですが…これはそもそもどんな施設なんですか?

中島さん

まず「地域のエネルギーを、地域でちゃんと上手に使いましょう」ということを実証と同時に事業をしているところになります。

大楽

それはつまり「スマートコミュニティ」ということですよね。

中島さん

はい。太陽光発電が多く使われるようになってから、今までは大きな発電所が一個あって、それをみんなに配っている…っていうところだったんですけども。

小さな発電所がいろんなところにできるということになって、分散型電源と言われてるんですけども、せっかく地域に電気がありながらそれをまた大きな電力会社に売ってしまって、実際に地域の人は電気を高いお金で買ってくる、お金が外へ出てしまってる…。こんな状況よりは、地域で作った安い電気は地域でちゃんと使った方がいいんではないかっていう…そういったエネルギーの地産地消を目指した施設になります。

大楽

この施設の中ではどのようなことが行われているんですか? 

中島さん

施設の中では1600kWの太陽光発電所があります。

施設内太陽光発電パネル/蓄電池

電気というものは基本的に溜めておけないので、つくった電気は必ず使わなければならないんですね。同時同量っていうんですけど。

地域で発電した電気が余ると、どこかで使わないといけない。足りなかったらどこかから持ってこなければならない。溜めておくことができないと。

ここでは太陽光が1600kWあるんですけども、近くに下水処理場があって、焼却場もあって、そこに電力を供給しています。
その電力はだいたい200kW ずつ、計400kW使うんですけど、曇りの日でも太陽光でだいたい200kW~300kW発電するんですね。電力が供給できるんですけど。
晴れてる日は1600kWとか1200kWくらい出てしまいますんで、電気が余ってしまいます。この余った電気をうまく使って何かできないか、というようなこともやってます。

大楽

うまく使うものはすでにあるんですか?

中島さん

そうですね、まずはエネルギーを溜められないと困ってしまうので。
蓄電池に溜めるのが一番手っ取り早い…というか一般的なんですけど、蓄電池ってすごい高いんですね。電池は高いのでなるべく電池には溜めたくないということで。まずは一つとしては水素に変える。

大楽 田巻

水素!

中島さん

水素のタンクとして水素を溜めておく。で、使いたい時に水素を使う。
余った電気はそのかわり熱に変える。熱も溜めておいて使いたい時に使う…っていうようなことをすることで同時同量というものを成り立たせる地域で無駄なく太陽のエネルギーをしっかり全部使い切るということをやってます。

大楽

それ自体はスマートコミュニティの一環なんですね。

中島さん

そうですね。

そうまIHIグリーンエネルギーセンター

https://www.city.soma.fukushima.jp/shiseijoho/keikaku_shisaku/3006.html


大楽

そして、今すごく気になるものが中島さんの目の前にあるんですよ。

田巻

そうなんですよこれ。

大楽

とうもろこしなんですよ。

これも研究成果の一つなんですか?

中島さん

そうですね。先ほどの余った太陽光のエネルギーを使って熱に変えるって言いましたけど、その熱を利用して、下水…人間の糞尿が集まってくるんですけども、それを乾燥するということをしてます。

田巻

その肥料を使って、今目の前にあるトウモロコシがつくられたと。

中島さん

そういうことです。

大楽

研究成果としてこのようなものがいま出ている段階なんでしょうか。

中島さん

そうですね。あとは水素の使い道の研究ですね。今まだ水素って高くて実用化はされていないですけれども、燃料電池車…トヨタ自動車「MIRAI」のような車などに水素を使って  CO2を出さないということで色々やられてるところがあると思いますけど。

IHIでは水素を別の方法で利用しようというところを研究しようとしてます。

大楽

別のとは・・・?

中島さん

一般的では CO2 を出さないエネルギーとして水素を使うんですけども、IHIでは材料として使うという研究をしてます。

去年9月に「そうまラボ」という水素研究施設を作りました。SIGC(そうまIHIグリーンエネルギーセンターの略)の中にですね。

そうまラボ 外観

水素の研究実験ができる設備っていうのは、今は日本に3箇所ぐらいしかなくて。

大楽

少ないんですね。

中島さん

その中でもSIGCには太陽光発電設備がありますので。太陽光を使って作った水素で実験できるのはここだけ、SIGCだけになると思います。

あとは普通にボンベで水素を買ってきて実験はしてると思いますけど、目の前で太陽のエネルギーを使って作ってるのはここだけ。

去年の9月から、相馬の水素研究施設をつくりまして、どの企業でもどの大学でもいろんな人が水素の実験研究ができるようにと思って、オープンイノベーション化しようとしているところです。まだ出来たばかりですけども。

大楽

誰が使ってもいいですよってことですか。

中島さん

もちろん勝手に使われては困りますけれど(笑)

そうまラボ

https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2020/other/1196903_1611.html

田巻

どうしてこの施設をつくるのに、福島県相馬市を選んだんでしょうか?

中島さん

もちろん相馬市長からいろいろ話があった時に、当時「水素」が流行っていて、相馬市長がどうしても水素をやりたいということでスタートしたんですけども。

大楽

先見の明があったということですね。

中島さん

そうですね。

大楽

そういった形では作られてるというこのそうま IHI グリーンエネルギーセンターなんですけど、ちょっと話を聞いたところによると無人化されてるんですか?

中島さん

基本的にこのスマートコミュニティ事業っていうところは無人で動いています。全部コンピューター制御になっています。

大楽

そういった意味でもスマートコミュニティということなんですか?

中島さん

ここは研究施設でもあり、実証施設でもあり、事業をしているところでもあるので、人を置いて事業をしたら全然お金が回らなくなるんですね。なので自動でなるべく運転できるようにしてます。

大楽

今日も色々なお話を聞くことができましたね。

田巻

本当に初めてのことばかりで驚きました。びっくり!

次回も株式会社IHI 中島さんにお話伺っていきます!よろしくお願いします!

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