【石川和男さんから学ぶ「再生可能エネルギー」と福島】2021年7月10日放送分

今週のゲスト:石川 和男さん (政策アナリスト)

田巻
今週フォーカスするのは…「福島から始まる再生可能エネルギー」のお話です

大楽
再生可能エネルギー」という言葉、最近よく耳にしますけど…

       

田巻
テレビとかでもSDGsってすごい今やられてると思うんですけど
私ちょうど大学のゼミナールで学んでいるところなんですよ。

大楽
えっ! ゼミナールで今そんなことも学べるの!?

       

田巻
そうなんですよ!
SDGsだったり、 CSV CSR だったりを学んでいて。
環境を良くしてどのようにビジネスをしていくかみたいなのを学んでるんですよ。

だから今回話を聞けるのが楽しみでした!

CSR:Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任

業態や社会への関わりとして遵守すべき項⽬を守ることを指す。

CSV:Creating Shared Value=共通価値の創造

社会価値をも生み出すために様々な活動を⾃らが積極的に起こし、協業していく。

大楽

実は福島県再生可能エネルギーの導入開発というのが進んでる場所なんですが、

これ自体があまりニュースで話題にされることが少ないですよね。

田巻

そうですね 
当番組「FirstMaker」では未来の福島について取り上げています。

なので、福島から始まる再生可能エネルギーの話を取り上げるべき!
ということで今回、専門家の方をお迎えしました。

再生可能エネルギーに詳しい政策アナリスト、石川和男さんにお話を伺っていきます。
石川さん、よろしくお願いします!

石川さん

どうぞ、よろしくお願いします。


再生可能エネルギ―の取り組み

大楽

再生可能エネルギーの開発ということで今回お話をお伺いしたいと思うんですが、

福島ってけっこう早い時期から取り組みがされてたんですか?

石川さん

やっぱりことの初めは2011年の東日本大震災。原子力発電所が事故を起こしてしまいました。

それで原子力…っていうのは発電所ですから、電気を作るエネルギー源ですよね。
そこで事故が起きちゃって、まぁ原子力はもうちょっとやだねって、そういう話になった時に、
だけど原子力発電という事業でもってあの地域はそれなりに経済・社会が回っていたのに、
いきなり駄目になるってわけにも行かないと。置いてきぼりじゃないですか。

原子力というのは元々国の事業なので。
そこで国としては、じゃあここで原子力に代わるエネルギー産業を!というようなことで再生エネルギーに光を当てて。
だったら福島で再生エネルギーのいろんなもの、例えば技術開発だとか再生エネルギーの発電所を置いてみたりとか…そういうことをやっていこうと始まったんですよね。

だから今2021年ですよね。ちょうどこの福島で再生エネルギーをたくさんやろう!となったのは福島の事故が少し落ち着きを出し始めた2014年頃から。
そこで投資をして、国としてもやろうという風な動きになったので、今から7、8年前ぐらいなんです。

田巻

ぜんぜん知らなかったです びっくり!

石川さん

あのね、私は昔、役所に勤めていて、経済産業省というところに勤めていたんですけど。

まあ中央政府なわけじゃないですか。役所のホームページって見に行かないでしょう? 

田巻

たしかにみたことないですね…!

大楽

僕はたまに見ている……という体でいかせてもらいたいですけど…。

石川さん

もちろん必要があって、しょうがなく見るっていう点ではあると思うんですよ。
でもあのね…あんまり宣伝が上手じゃないし、役所ってお堅いでしょ?面白くないんだよね…。

なので、VIEW数が何百万!という風にはならないんですよ。

やっぱり知らないという風におっしゃる方、知ってる人があんまりいないのは、宣伝でしょうね。 こういうラジオも含めて、マスコミの方が興味を持つような売り方すりゃいいと思うんですけど。
そういうこともあまりやらないんで…。

今日はだからね、おもいっきり宣伝したい!!


再生可能エネルギーとは?

大楽

ではまず、再生可能エネルギーってどんなものがあるのかなというお話から。

石川さん

エネルギーっていっぱいあるんですけど、
まず、残念ながら事故を起こしてしまった福島第一にあるような原子力発電。これがひとつ。

我々の生活に一番浸透しているのは石油・ガソリン
ほら自動車乗るときガソリン使うでしょ? 石油ですよね。 

イメージ

それから皆さん、家帰ってコンロひねるでしょ。 あれガスですよね。

イメージ


もうひとつ、あんまり見たことないかもしれませんが、石炭がありますね。

この「石炭」「石油」「天然ガス」三つ合わせて「化石燃料」っていうんです。

これはCO2が出ちゃうのでちょっと最近なんか「はれっ?」みたいになってるんだけどね…。
これがふたつめ。

もう一個のカテゴリー、みっつめとして「再生可能エネルギー」ってのがあって
これね、大きく5つに分かれます。

一つはね、これは実は結構人類は古くから使ってるんですけど「水力」
これが実は再生可能エネルギーで一番古くからある。

古くからある水車イメージ

日本では温泉ってあるでしょ?地熱なんですよね。「地面の熱」と書いて「地熱」
これは蒸気なんですよ。蒸気だから圧力が高くて、これでまた発電機をぐるぐるぐるぐる回す仕組みがあって、これが地熱発電。これが二つめ。

地熱 イメージ

三つめが、比較的日本でも世界でも昔からあるんですけど、
廃棄物・ゴミを燃やして発電する。
昔はゴミ発電って言われたんだけど、最近そんないかつい名前じゃなくて、
もっとかっこよく「バイオマス発電」と言われてるんですけど。

大楽

すごい格好良くなりました。

石川さん

バイオマスというのはいろいろあって、我々の出す一般ごみもありますし。

あとはね、例えば森林で木くずみたいなものを集めて、ただ捨てるんじゃなくて燃やしてエネルギーにしようって、再利用みたいな形でやるってことでバイオマス。これが三つめ。

皆さん最近メディアでも見るようになったのが、自然エネルギーと言って、風力太陽光なんですよ。
これが四つめと五つめですね。

風車と太陽光パネル イメージ

風力というのは、風車を回して摩擦で発電するんですよ。 
これは東北地方で言うと青森県がすごく多いんですよ。あと秋田県、風況がいいからね。

田巻

風が強いんですか?

石川さん

風がないと風力発電、発展しないでしょ? 

ところがね、日本は台風が通るじゃないですか。
台風来るから日本いいじゃん!と僕も思ったけど、台風みたいな強い風だと羽が飛んでっちゃうんだよね。 
なので、ちょうどいい塩梅の風力があるところじゃないと、なかなか風力発電しないんだけども。 世界的に見るとね、ヨーロッパとかすごいあるんですよ 

風車 イメージ

日本はこれからですね。 

もういっこ、日本ですごく流行ったのが太陽光。 

なんと震災の前までは日本は太陽光やってなかったんだけど、震災後からは日本、太陽光やるぞー!と頑張っちゃったもんだから、世界第三位なんですよ。アメリカと中国の次なんですよ。 

田巻

そんなにあるんですか!?

石川さん

だから日本ってすごいんですよ。 

大楽

国土的にはそんな大きくないじゃないですか。

石川さん

と思うでしょ? 
あのね、日本の国土、日本地図をヨーロッパの地図に重ねると日本ってすごく大きいんですよ。 

田巻

そうなんですか!?

石川さん

すごくでかい! 

あのね、皆さん社会科の地図でね、左側に中国とロシアがいて南に太平洋があってね…
図体のでかいやつに囲まれてるから小さく見えるんですけど。だから卑屈になっちゃうの。

中国とロシアと太平洋に囲まれたところの地図ばっかりみてると卑屈になっちゃうんだけど、
一歩外に出て西ヨーロッパにぶちあてててみるとなんだすげーじゃん我が国…っつって。 

…んでまあ、話を戻すと(笑)

これまでで実は5つ言ってたんですよ。 

その他にも、6つめとして。
世界的にもこれから出てくると思われるのは潮の力とかいて「潮力」
あるいは波の力とかいて「波力」って言い方するんですけど 

海水の流れを使って、海中に水車を入れて、潮の流れに風車ならぬ水車と入れてやるという発電も、そのうち出てくるかなと。

これもだから自然のエネルギーを使うという意味で、再生可能エネルギー、略して「再エネ」って言うんですけど。
今後その中に入ってきそうな感じですかね。 

日本の再生可能エネルギー

大楽

いろいろなお話をお伺いしましたけど、日本って再生可能エネルギーがすごい国なんだよっていうのがわかりました。

石川さん

キーワードとして、もう1回言うと太陽光は世界第3位 水力は世界第8位なんです。

再生可能エネルギー5つあるって言ったでしょ?

トータルすると第6位なんです。

田巻

そんなに!?

大楽

すごく高いじゃないですか!

田巻

わたし、日本はあんまり進んでないと思ってたんですよ。

石川さん

それは…日本のメディアって意外と悲しいことはよく報道するのよ。

だって例えばワイドショーなんか出ててもね、結婚式なんてのは5分くらいで終わっちゃうの。 
だけどほんと葬式なんて一週間やってるからね…皆さん食いつくんだって 。

大楽

僕たちのラジオではなるべく嬉しい前向きな話をお送りしたいと思います。


福島と再生可能エネルギー

大楽

再生可能エネルギーが、福島県でどの程度作られてるかをお伺いしたいです。

石川さん

再生可能エネルギーって、さっき言ったようにいくつか種類があるんですけど。

やっぱり日本ですごくとっつきやすいのは太陽光発電

設置するのも風力のような風車をつけるよりも楽といえば楽だし。
バイオマスもさっき言いましたけど、あれは結局燃やすので、まあ火力発電みたいなもんなんです。だから風車も、バイオマス発電設備も、設備としてはややこしいんですけど。

今の太陽光発電ってのはパネルを置くだけだから、土地を整備すればできちゃう

そして、たいがい日本って日照がいいし、福島もすごく日照はいいんです。 
だから、太陽光中心とした再生エネルギーの拠点というのがあって。
やっぱり一番、その福島で実際に目に見える形でできてるのは浪江

浪江にね、大きな太陽光パネルを敷き詰めてそれで電気を作るっていうのが一番目に見えてわかりやすくて。

福島で作った電気で、新しいエネルギーのひとつとして最近またよく出てきてるのが、水素
水素を作るという新しいものをやってくってのが始まってます

あとはね二つ目の例としては、
福島県沖で海の上で風車、これを洋上風力っていうんだけど、これを国として去年ぐらいまで何年間かで実証やっててね。
これ自体は最初から撤去するっていう計画だったので今はもう撤去を始めてるんだけども。

海の上で風車を使って洋上風力発電しようっていう、データを取ったり技術開発したりして…ということで、日本ではまだ洋上風力で全然流行ってないから、今後そういう風に使ってこうと。

このノウハウを国として…言い始めたらキリがないぐらい、実は福島では国家予算もふんだんに投じてやってるんですよ。

田巻

そうなんですね…

石川さん

あの、当分、福島は面白いと思いますよ! 

私は常にこういう言い方をするんですけど…
やっぱり「国からの予算が投じられ続ける」。

国も予算を付けやすい。福島だったら「福島で何かやろう」と言うとそうだねってなる。
復興のために頑張ろう、と。
復興ということでそこに交付金を出して、今みたいな例えば太陽光パネルを大きいの作ったり、あるいは水素みたいな新しいエネルギーをつくったり…みたいな新しい施設を作れば直接雇用が発生するじゃん。人も行くじゃん。
車で行ったら途中で物を買ったり食べたりするじゃないですか。
そういう一つ一つの経済社会ですから。

だからそこにお金が投じられたものができたり、例えば工場ができたり、発電所でもいいですよ。 そういったものができるっていうのは、それ自体で経済が作り上げられちゃうので。
復興といえば復興なんです。

田巻

なるほど…だから福島県に研究者さんが集まって、新しい事業が生まれ続けてるんですね!

石川さん

そう!
そういうことで、福島という土地であれば、今だったら復興という名目でもって国家予算がたくさん行きやすい状態になっているので。
これを利用しない手はないよね、日本人として。

大楽

昨年の10月には臨時国会で菅総理が2050年カーボンニュートラルの話をされたじゃないですか。

https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/

田巻

脱炭素

大楽

ふくしまはそこに向けての取り組みとかどうなんですか?

石川さん

今言ったような、たとえば洋上風力の実証データとかいろいろな再生エネルギー
あるいは水素のような新エネルギー co2を出さない燃料、エネルギー

そういったものをこれからどんどん使って行かなきゃいけないんだけれども。

他にも福島にいろんなそういう研究投資ってなされているので。 
その福島県でできた成果を、今後2050年のカーボンニュートラルに向けて実用化・商業化していくっていうこと。
福島で作られた研究成果とかはその一つのネタになりますよ。

大楽

ということは福島というのは最先端…?

石川さん

最先端ですよ!福島県は!

これも知らないだけ、皆さん。 
リスナーの皆さん、ぜひ検索してみてください。

福島 スペース 再生エネルギー社会構想とか 新エネルギー社会とか。

https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/list275-862.html

それだけでキーワード引いてくれたら、ぶわーっとでてくる
そうしたら意外とみんな「そんなにやってたの…!?」ってなりますよ。 

工場などの、そういう拠点自体も再生可能エネルギー拠点って福島県って調べたら結構な数あるんですよね。

福島って日本の都道府県の中で広いんで、なかなか行くのもそれぞれ距離があって大変かもしれませんけど、地図でみるとこんな都道府県はない!

だって国が総力をあげて8年前からやってるんだもの。 

田巻

そうか…8年前からですもんね。

石川さん

そう。ただ、本当に知らないだけ


大楽

福島から始まる再生可能エネルギーのお話ということで
石川和男さんに色々な話をお伺いしましたが…福島に対して自信を持てるね。

田巻

いろんな人にも伝えたい、この凄さを!

次回も石川さんとお迎えしまして、今度は水素エネルギーについて詳しくお聞きしたいと思います。

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